マウスピース矯正をやりたくて調べていたら、突然こんな情報を見聞きした方もいるかもしれません。
この情報を聞いてマウスピース矯正をやりたかったけど躊躇してる。そんな風に悩んでいる方もいるかもしれません。
初めて聞いた人も、「えっ!そんだけしかないの!?」と思っているかもしれません。
今回はこの情報の元になったインビザラインの海外の研究結果について話しをしていこうと思います。
研究結果の精度の定義
まず初めに、この研究結果の「精度」とは
・インビザライン単独で治療を行った場合
・「治療計画通りに歯が動くこと」を指します。
そして、リファインメント(マウスピースの追加)のあるなしも研究結果に左右されています。
インビザライン治療の歯の移動に関する最初の研究
最初の研究は2009年に発表されました
その時の平均精度は41%であると報告されています。
2020年の研究結果
2020年にアメリカの月刊歯学雑誌(AJODO)で掲載された研究結果によると
インビザライン治療の平均精度が50%に向上したことを報告しました。
- インビザライン・フルまたは、インビザライン・ティーン治療の38名を対象
- 2009年に比べて歯の移動の精度は9%改善された
- マウスピース矯正の長所と短所は2009年と比べてほぼ変わっていないと結論付けられた。
2022年の研究結果
この研究は先行研究とは異なり、リファインメントを評価に含んだ治療精度の評価を行った。
研究結果の総論
- すべての歯の移動において高い精度が達成された
- 高い評価で90~95%の精度
- 低い評価で70~80%の精度
- 時間的コストはかかったが、歯根吸収を起こすリスクの増加や経済的コストの増加にはつながらなかった
・サンプルが少なかったため、臼歯部の評価ができなかった
・インビザラインの効果の過大評価する危険性がある
・追加したマウスピースは平均21.2枚から多いものは50枚に至ったケースがあり、時間的コストがかかった
この研究は、一般に提供されているマウスピース矯正に近いものとなります。
研究結果を利用した宣伝や集患

2020年の研究結果が発表されてから「マウスピース矯正の成功率は50%です」という記述をする記事や言う人が増えました。
そして、成功率が50%である原因は「歯科医師の技術不足、経験不足」、「患者さんの自己管理不足」などのせいであり、「50%から成功率を上げるためには」という話しにもっていくという記事も見受けられます。
さらに「当医院は~~・プロバイダーを受賞しました」
「他院で難しいと言われたかたも当院であればマウスピース矯正で治療可能」
「抜歯矯正はマウスピース矯正では難しいと言われた方も当院ではマウスピース矯正で治療可能」
「他院で難しいと言われた難症例も当院なら矯正治療可能」
という一連の流れが鉄板です。
インビザライン側の注意喚起
このプロバイダー認定医は歯科医師の技量を担保するものではない。
また、「歯科医師本人、クリニックの宣伝、および集患に用いることはできません。インビザライン・ジャパンではこれまでにも幾度となく注意喚起を行ってまいりました」といっています。
引用記事:DIAMONDonline
まとめ
・マウスピースの追加のあるなしで実験結果が異なる。
・治療計画通りに歯が動く「精度」と治療の「成功率」は違う
・インビザラインの効果の過大評価する危険性がある
・この2020年の研究結果はあくまでインビザラインの歯の動く精度を調べた結果であり、インビザライン治療の成功率が50%しかないことを意味するわけではありません。
最初にこの記事を書いた後、改めて読んでみたら一般の人が読んでもわけがわからないと思い、要点だけをしぼって書き直しました。
ではまた次の記事で

歯ぁ磨けよ~