小さい子供がいる、これから子供が生まれてくる方必見!!子供に口移しやスプーンの使いまわしで虫歯菌は感染してしまうのは本当?

こんにちは歯科医師のどら猫です。

今回はママさん、パパさんから質問が多い

子供の虫歯菌の由来は両親からって本当ですか?

虫歯菌が移るって本当ですか?

これについて解説していきたいと思います。

どら猫

ちなみに最初に結論をいうと…本当です!

目次

生まれたばかりの子供に虫歯菌はいない

虫歯菌(ミュータンス菌)は、生まれたばかりの新生児の口の中には存在しません。

そりゃあ、当たり前ですよね?だって生まれたばかりの子供には虫歯菌が定着する歯がありません。

虫歯菌は乳歯が生え始める生後6~8カ月頃から一気に増え始め、乳歯が生え揃う2歳前後が定着時期となります。

虫歯菌はどこからくる?

では、この虫歯菌(ミュータンス菌)は一体どこから子供の口の中へやって来るのでしょうか?

ここで「あれ、もしかして!?」と気づいた方はとても鋭いです。

先ほども書いたように虫歯菌が一気に増える時期(生後6~8カ月頃)が、ちょうど離乳食を開始する目安時期とちょうど重なると気づきましたか?

離乳食は、生後5~6ヶ月頃を目安に始めるのが一般的です。ただし、赤ちゃんの成長には個人差があるため、月齢はあくまで目安です。

「虫歯の原因は母子感染である」ということを耳にしたことがあるかもしれません。子どもの虫歯ができる原因は、母親や親族のだ液に含まれる虫歯菌の感染によるもので、70%は母親から感染し、残りの30%は父親やその周りの家族や身近な人から感染すると言われています。

両親や祖父母が口移しで食べ物を与えたり、同じお箸や、スプーンなどを使用したりすることで感染してしまうのです。

ここで一つ注意点

子供の虫歯菌は両親や周りの家族から感染するという話しは真実なのですが、虫歯菌を感染させないために過剰になりすぎてもまったく意味がありません。

実際に子供に虫歯菌を感染させないために子供にキス禁止、必要以上に顔を近づけてはいけない!なんてルールがあるご家庭を見聞きしたことがあります。

しかし、それはほぼ意味がないんです…。もし仮にうまく感染させなかったとしても、大きくなれば子供同士で缶ジュースやペットボトルの回し飲みとかもしますよね?しかも、そのまま大人になってもそんなんじゃ好きな人とのキスだってできません。笑

虫歯菌が存在しない人はいないのです。

なのでこの記事を見ても、子供に虫歯菌を感染させないためにあれこれ悩んだりはしないでください。

大事なのは感染させないことではなく、早期感染の防ぐこと、子供の虫歯菌を増やさないことなのです。

子供の虫歯菌を増やさないために

子どもの虫歯菌が増えるかどうかは、母親の妊娠時からある程度決まってきます。

実際は、虫歯菌の感染力はそれほど強くはありません。ただし、周囲の大人の口腔環境が悪く、菌を大量に保有しているような状態で、何度も何度も頻繁に赤ちゃんに接触したりすると、早期感染して子どもの口の中に定着してしまいます。

特に、母親のだ液中の虫歯菌が多いと、早期に感染させやすいことがわかっています。ですから、遅くとも乳歯が生えてくる生後6カ月前には、母親の口腔内が良好な状態になっている必要があります。

つまり、子どもの虫歯予防は妊娠時から始まっている、というわけです。
しかし、個人差がありますが、妊娠時のつわりがひどい方な場合、口腔ケアが十分に行き届かない時もあります。歯磨きをするだけで吐き気がする方もいます。また、急激な食生活が変動したりと虫歯になりやすい環境になってしまう場合もあります。そのため、より慎重な口腔ケアを徹底する必要があります。母親も含め、赤ちゃんの周りの大人たちが口腔内を清潔にし、親から子どもへの虫歯菌の早期感染を断ち切ることが、子どもの虫歯菌を増やさない第一歩です。

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